大判例

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東京高等裁判所 昭和26年(う)6207号 判決

被告人 片岡しげ

弁護人控訴趣意第三点について。

原判決挙示の証拠によれば、十分原判決認定の事実を認めることができる。而して児童福祉法において児童に淫行させる行為を罰する所以は、児童を心身ともに健やかに育成させ、児童の生活を保護し、愛護するためであるから、児童に淫行させる行為とは、売淫に限らないのは勿論、その手段として特に児童の自由意思を束縛する如き所為を必要としないのである。

本件のようにI子なる児童の雇主であつて、これを保護育成させるべき立場にある被告人が同児童と淫行を求める客の要求に応じ、同児童を勧説して売淫行為を為さしめたものである以上被告人の所為が児童福祉法第三四条第六号に所謂児童に淫行をさせたことに該当すること明白である。記録を精査検討するも右認定を覆すには足りない。

然らば原判決には所論の如く罪とならない事実を罪となるものと認め或は証拠によらないで、罪となるべき事実を認めた違法はなく、論旨は理由がない。

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